Jリーグは1993年に発足した日本のプロサッカーリーグです。日本各地にチームがあり、日本人選手だけでなく多くの外国人選手も活躍しています。
プロ野球や様々なスポーツリーグと同様、Jリーグにも外国人枠の規定が定められています。また、2026年3月31日(現地時間)にウェンブリーで行われる日本代表 vs イングランドの国際親善試合を前に、プレミアリーグをはじめ欧州サッカーの制度や選手層に改めて注目している方も多いでしょう。
そんな中、この記事ではJリーグの外国人選手枠の詳細や欧州リーグの外国人枠との違い、そして強豪国との代表戦を読み解くうえで知っておきたい外国人枠制度の背景を解説していきたいと思います。
そもそも外国人枠とは
日本の多くのスポーツリーグは、日本での競技の発展を一つの目的として設立されています。外国人枠を定める事で、起用される外国人選手の上限を設け、日本選手の育成や活躍の機会を確保しています。
またチームに資金力があると世界中から優秀な外国人選手を集める事ができますが、すべてのチームが同様に海外から選手を獲得できる訳ではありません。外国人枠の採用は、チームの資金力の格差をより少なくし、より公平に競争を進めるためのルールでもあります。
Jリーグの外国人枠は
Jリーグ各チームの外国人選手の登録数に制限はありません。ただし、ベンチ入りができる人数には制限が設けられています。
上限はJ1、J2、J3のカテゴリによって異なり、Jリーグのトップ20クラブが集まるJ1の場合は5名、J2、J3の場合は4名となっています。
「外国人」となる基準は
様々なルーツを持つ選手がいる中で、「外国人」にあてはまるかどうかは、登録時のパスポートの国籍で判断されます。選手として登録された時点で日本国籍のパスポートを所持していれば日本の選手と見なされますが、外国籍である場合は外国人枠としてカウントされます。
ただし、日本国籍を持たない選手であっても、Jリーグの定める基準を満たし、登録審査に通れば外国人枠の対象外となり日本の選手と同様に試合に出場できる場合があります。
Jリーグ規約が2025年現在定める外国人枠の対象外となる条件を見ていきましょう。
Jリーグ提携国出身である
タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシア、マレーシア、カタールの8か国の出身選手は外国人枠には含まれません。2019年までは「一般外国籍3名+AFC加盟国1名」という外国人枠の中での内訳が定められており、AFC加盟国といわれていた国々の出身者の枠が1名設定されていましたが、現在では撤廃されています。
特別永住者や永住権を持っている
日本で永住権を持っている場合、外国人枠の対象外として認められる場合があります。在日韓国人の選手や日系ブラジル人選手がこの条件に当てはまるケースが多いようです。
日本育成選手
12歳以降に日本国内のクラブや学校に3年以上在籍していた選手や、18歳以降に日本で育成された選手も外国人枠の対象外として認められる場合があります。
欧州リーグの外国人枠は
欧州リーグでも外国人の採用枠には様々な規定があり、その詳細はリーグにより異なります。人の往来が激しく、二重国籍が認められている国が多いヨーロッパでは、その国の国籍を所持しているかどうかよりも、EU国籍を持っているか、その国でのプレーの経験が重視されている傾向があるようです。
ブックメーカーで人気の主要リーグの外国人枠の規定を見ていきましょう。
プレミアリーグ(イングランド)
外国籍選手の上限:なし
ホームグロウン制度が採用されており、登録可能な25名のうち、最低8名が21歳までにイングランドで3年以上プレーしている必要があります。
ラ・リーガ(スペイン)
外国籍選手の上限:EU外の国籍を持つ選手は1クラブ3名まで
スペインにルーツを持つ一部の南米出身選手はスペイン国籍の取得がしやすいため、例外として外国人としては扱われない場合があります。
ブンデスリーガ(ドイツ)
外国籍選手の上限:なし
最低12人のドイツ人選手もしくは自クラブで育成された外国籍の選手を登録する事が推奨されていますが、義務とはなっていません。
セリエA(イタリア)
外国籍選手の上限:EU外の国籍を持つ選手は1クラブ1シーズンに最大2名まで
EU外の国籍を持つ選手であってもイタリアで育成された選手は外国人枠としてはカウントされません。シーズンで新たにEU外の選手を獲得した場合、クラブはすでに在籍している選手を手放す必要があります。
欧州選手権やチャンピオンズリーグでの条件は
欧州選手権やチャンピオンズリーグを主催する欧州サッカー連盟(UEFA)は大会ごとに外国人枠の条件を定めています。
国ごとの試合となる欧州選手権では、その国の国籍を所持している選手や帰化選手が起用される必要がありますが、クラブチームが戦うチャンピオンズリーグではホームグロウン選手最低8名(うち自クラブ育成4名)の登録が義務付けられています。ここでのホームグロウン選手とは、15歳~21歳の間に3年以上、クラブまたは同国のクラブで育成された選手を指します。
日本代表 vs イングランド戦の外国人枠の基準は
2026年3月31日に、イングランド代表と日本代表がウェンブリー・スタジアムで国際親善試合を行います(日本時間は4月1日3:45予定)。
プレミアリーグでは外国籍上限がない一方でホームグロウン要件があり、選手層の厚さと育成の仕組みを両立させているのが特徴です。日本代表が強豪イングランドと戦うこのタイミングだからこそ、リーグ制度や登録条件という土台を知っておくと、代表戦で見える強度や層の差の背景まで立体的に理解しやすくなります。
まとめ
日本のプロサッカーリーグである、Jリーグ外国人枠はチームが健全に強化されるための仕組みであり、選手の育成をサポートするための仕組みでもあります。欧州リーグに渡った日本人選手や、Jリーグのレジェンド外国人選手に目を引かれがちではありますが、自国リーグで活躍する選手も応援していきたいですね。また、2026年3月31日のイングランド代表戦のように、世界トップ基準の相手と対戦する試合をより深く楽しむためにも、外国人枠・育成ルールなどの制度を知っておくことは有効です。代表戦とリーグのつながりを意識しながら観戦することで、日本サッカーの現在地や今後の伸びしろも、よりわかりやすく見えてくるでしょう。


