金メダルは本物の金?メダルを最初に嚙んだのは誰?獲得数が最も多い国も調査

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金メダルは本物の金?メダルを最初に嚙んだのは誰?獲得数が最も多い国も調査

オリンピックなどの競技で1位になった選手が貰える金メダル。実は本物の金で出来ている訳では無い、なんて噂もあるんです。また、五輪メダルといえば獲得した選手が噛むパフォーマンスでもお馴染みですよね。最初にこのパフォーマンスを行ったのは誰なのでしょうか。今回はメダルに関する諸々の情報について調査しました!

目次

金メダルは本物の金?

オリンピックにおける金メダルは、1912年のストックホルム大会までは純金製の金メダルを採用していました。第1回のアテネ五輪では金メダルは登場していなかったので、1900年のパリ五輪から1912年のストックホルム五輪までは純金の金メダルだったのですね。

以降、2003年版までのオリンピック憲章では金メダルについて「純度92.5%以上の銀製メダルの表面に6g以上の金めっきをしたもの」と定められていました。純金と比べると金の量が大きく違います!やはり国によっては純金というのは負担が重く、この規程は「開催国によって経済的不利がないように」という理由で定められたようです。

現在のメダルについての規程は?

2004年度版以降の憲章ではこういったメダルに関する記述は削除され、現在では「メダルと賞状の形式はIOCに事前に提出して承認を得なければならない」という記述のみが残っています。要するにメダルに関する規程がより緩くなったということになりますね。オリンピックの大会毎にメダルというのは異なりますから、金メダルの素材もまちまちなのかも。とはいえ、IOCの承認を貰う必要はあるので、長らく定められてきた「純度92.5%以上の銀製メダルの表面に6g以上の金めっき」というところからそこまで離れてはいないのかもしれません。

出典:Tokyo 2020

メダルを最初に噛んだのは誰?

オリンピック選手の定番パフォーマンスである、メダルを噛む仕草。パフォーマンスの起源については、勝利の味を聞かれた、自分のものであるという証拠をつける為に歯形をつけようとした等、諸説あるようですが最も有力だと言われているのは1988年のソウルオリンピックで競泳男子200メートル自由形を制したオーストラリア代表、ダンカン・アームストロング氏。「金メダルが本物の金で出来ているのか確かめようとした」という理由が囁かれていますが、本当にそうだったのかは定かではありません。メダルを噛んだら金なのか金じゃないか分かる、というのもあまりしっくりきませんね。

日本で最初に噛んだのは?

1988年頃にメダルを噛むパフォーマンスが誕生したことで、その後様々な国や地域の金メダリストが同様のパフォーマンスを行うようになり、ニュースや雑誌記事などに扱われて世界中の人々に広まっていきました。

日本もその例外ではなく、1996年のアトランタオリンピック柔道男子71kg級金メダリストとなった中村兼三さんが表彰式の直後に行っており、中村兼三さんが日本人で初めてこのパフォーマンスを行った人物だとされていますよ。

野村忠宏が日本人初?

同じく1996年のアトランタオリンピックで柔道男子60kg級の金メダリストとなった野村忠宏さんが日本人で初めてこのパフォーマンスを行った人物だとされることもあったようです。同大会で一躍脚光を浴びた野村忠宏さんは中村兼三さん以上にメディアで大きく扱われ、メダルを噛むパフォーマンスのシーンもより多くの人に見られたのでそういった認識が広まったのですが、その野村忠宏さん本人が「中村先輩を真似たものだった」と話しており、実際に野村忠宏さんのメダル獲得は中村兼三さんの2日後のこと、中村兼三さんがメダルを噛んだ写真も残っているので中村兼三さんの方が先であることは確実です。

中村兼三はカメラマンに求められてメダルを噛んだ?

「中村先輩の真似」ということで自らメダルを噛んだ野村忠宏さんとは違い、中村兼三さんは現場のカメラマンの要請に応えてメダルを噛んだという説があります。中村兼三さん自身にはメダルを噛むという発想は無かったという話もありますよ。もし中村兼三さんが、メダルを噛むというムーブメントを当時ご存知無かったとしたら、それを求められた時はどういう心境だったのでしょうね。

メダル獲得数が多い国は?

ここからはオリンピックの歴史の中で各国が獲得してきたメダルの数に関連する情報を紹介します。2025年までにこれまで33回開催された夏季オリンピックと24回開催された冬季オリンピック、これらの大会で獲得したメダル(金銀銅の合計)が最も多い国はアメリカ合衆国の3094個です。流石大国、アメリカ合衆国、3094という数字は他国を圧倒するもので、4桁に到達しているのもアメリカを含めて3国しかなく、しかも後続は1988年が最後の参加となったソビエト連邦の1204個、そしてイギリスの1015個なので、3000超えはあまりにも圧倒的な数字です。

冬季オリンピックでの獲得メダルが多い国は?

夏季オリンピックでの獲得メダルの数の上位はアメリカ、ソ連、イギリスで、ここまでは総合のランキングと共通しています。一方で冬季オリンピックでの獲得メダルのランキングは少し変わり、1位はなんとノルウェー。アメリカよりも多くのメダルを獲得しています。このあたりは国の特色ということなのでしょうか。

アメリカは夏季オリンピックのメダルの数が2764個なのに対し、冬季のメダルは330個。ノルウェーは夏季オリンピックでのメダルが171個で冬季だと405個。獲得バランスが大きく異なるのですね。

日本の獲得メダル数は?

日本は夏季オリンピックで542個、冬季オリンピックで76個を獲得し、合計618個は10位の数字です。金メダルは206個、銀メダルは191個、銅メダルは221個ですよ。直近の2024年パリ五輪では金メダルの数が3位の20個、銀12個銅13個で合計45個という数字は6位だったため、近年は上昇傾向にあるということなのかもしれません。

ちなみに、夏季でのメダル獲得数542個は9位、冬季でのメダル獲得数76個は17位です。夏季競技の方が冬季競技よりも強い傾向にあるのですね。それでも、直近の2022年冬季北京五輪では8位のメダル獲得数になっており、こちらも強くなってはいますよ。

最後に

金メダルをなぜ噛むのかについては諸説あり、明確な資料は記録がないと言われています。メダルを最初に噛んだ人物、メダルの獲得数などメダルにまつわるあれこれについて紹介しました。折角オリンピックで一番になって取った金メダル、純金であってほしいと思ってしまいますが、お金も馬鹿にならないのでしょうね。逆に純金で作っていた時代があったというのが、凄い話なのかもしれません。

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