『モルック』ルールは?代表選手はどんな人がいる?競技人口や歴史について紹介

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『モルック』ルールは?代表選手はどんな人がいる?競技人口や歴史について紹介

マイナースポーツの1つである「モルック」とはどのような競技かご存知でしょうか?

2019年には、お笑いコンビ・さらば青春の光の森田哲矢さんが日本代表として世界大会に出場したことで、モルックという名前を聞いたこともある方も多いかもしれません。

今回はそんなモルックとはどんなスポーツなのか、ルールや歴史について調査しました。

目次

モルックとはどんな競技?

モルックとはフィンランド発祥のスポーツです。木製の棒を投げて、数字の書かれたピンを倒し、その倒れ方によって点数が決まるというもの。

出典元:Fischer’s-フィッシャーズ-

母国フィンランドでは、サウナとビールを楽しみながらするほど気軽なスポーツです。ルールも簡単なので、年齢や老若男女問わず誰でも楽しめるのが魅力の1つです。

それでは、次の見出しでルールについてご説明していきます。

モルックの基本ルール

プレイヤーは「モルック」と呼ばれる木製の棒を使って、「スキットル」と呼ばれる1~12の数字付きの木製ピン12本を狙って倒します。モルックとスキットルはほぼ同じ大きさです。

出典元:ワールドマイナースポーツ

スキットルは最初にモルックを投げる位置から3〜4m離れた場所にまとめて立てられ、以下のように並べます。

  • 1列目:1・2
  • 2列目:3・10・4
  • 3列目:5・11・12・6
  • 4列目:7・9・8

採点方法

ピンを1本だけ倒した場合は、その「ピンの数字」が得点となります。例えば7のピンを倒したら7点。

ピンを2本以上倒した場合は、倒れた「ピンの本数」が得点となります。例えば3本倒れたら3点。しかし他のピンに寄りかかっているなど、完全に地面に接していないピンは得点になりません。

倒れたピンは倒れた場所にそのまま立て直され、ゲームが進行します。

最初に50点「ピッタリ」に達したプレイヤーが勝ちとなり、50点を超えた場合は25点にスコアが戻されます。また、3回連続でピンを1本も倒せなかった場合は失格となります。

投げ方

基本フォームは「下手投げ」となります。緩やかな放物線を描くので、目標のピンの周りに障害がない場合は確実に得点を狙いやすい投げ方です。

転がすイメージで強めに投げる「ラハティ投げ」は、相手の邪魔になるようにピンを遠くに飛ばしたい時などに有効です。高精度を求められる「裏投げ」や「縦投げ」は、並んだピンの1本だけを倒したいときなどに有効です。

出典元:KATSUO

使用される用具やコートの特徴について

モルックで使用される用具は、前述した「モルック」という投げる木製の棒と、1~12の数字が書かれた「スキットル」という12本の木製のピン。

基本的にはこの2つがあればできますが、「モルッカーリ」というモルックを投げる位置を示す仕切りのようなものを地面に置きます。

出典元:TIMEXTV

コートについては6m✕10m以上あれば良いとされていますが、子供や高齢者などあまり飛距離が出ない場合は、5m✕8mでも楽しめます。

基本的には平らな場所であればどこでもプレイできるので、道具さえあれば気軽にできるスポーツです。

注目すべき国内外の代表選手たち

モルックはフィンランド発祥のスポーツなので、やはりフィンランドは強豪国ですが、最近ではフランスや日本も世界大会で好成績を収めています。

「あした、日本代表になれる」という衝撃的なキャッチコピーをつけるくらい、いつでも誰でも始められるスポーツなので、選手の入れ替わりも激しいように思います。今回は2人の選手をご紹介したいと思います。

河野靖信

「モルック王子」とも呼ばれる日本モルック界を代表する選手、河野靖信(かわの やすただ)さん。2020年にオンライン世界大会で日本人として初優勝した世界チャンピオンです。

河野靖信さんはモルック普及のためにコーチをしたり、イベントや体験会などでモルックの認知を広げる活動を精力的に行っています。自身のYoutubeチャンネルでもモルックについてたくさん発信しています。

フローレン

2022年、2023年とフランス代表を務めたフローレンさん。河野靖信さんが「海外No.1プレイヤー」というほどの実力の持ち主です。

フランスはモルック強豪国なのですが、その中でも1番と言われているようで、まさに注目の選手です。

モルックの歴史

モルックは1996年にフィンランドのLahden Paikka社によって考案されたスポーツで、カレリア地方の伝統的な投擲競技「キイッカ」から影響を受けています。

キイッカは体力を要する競技だった一方で、モルックは道具やルールを簡素化し、運と技術のバランスを楽しめるよう改良されました。

まだ歴史は浅いですが、特別な体力を必要としないため、老若男女問わず楽しめるスポーツとして世界中に広まり、多くの人に親しまれています。

日本では2011年に協会が設立され、2014年から毎年大会を開催しています。

日本と世界の競技人口は?

モルックの世界での競技人口は明確な数字がありませんが、日本では約274万人いると言われているので、さらに上回るのではないでしょうか。

2022年は99万人、2023年は165万人、2024年で274万人という数字からもわかるように、日本では年々モルックの人気や知名度が上がっています。イベントや体験会、大会なども多数行われており、大会参加者も急増している状況です。

出典元:HTB北海道ニュース

また日本チームは世界大会で優勝したこともあり、大会では毎回、上位常連国のため強豪国の1つとして知られています。

モルックの魅力や注目ポイント

モルックの魅力は、やはり誰でも気軽に楽しめるシンプルなルールにあると思います。足し算ができれば子供だけでもできるスポーツ。特別な道具や体力を必要とせず、年齢や性別を問わず参加できる点も魅力です。

出典元:福島中央テレビNEWS

木の棒を投げてピンを倒すだけですが、狙い方や順番によって得点が大きく変わるため、運と戦略のバランスなど、駆け引きが楽しめるのも注目ポイントですね。

また、屋外で仲間と遊びながらプレイできるため、レクリエーションや地域イベントでも人気が高まりつつあります。

まとめ

ここまで、モルックとはどんなスポーツなのかについてご紹介しました。

モルックは競技としてだけでなく、家族や友達などと遊び感覚で楽しめるスポーツで、道具さえあればいつでもどこでも誰でも始められます。

日本でもモルックを体験できる場所や機会が増えてきているので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてくださいね!

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