『ソサイチ』ルールは?代表選手はどんな人がいる?競技人口や歴史について紹介

海外在住者に向けて情報を発信しています。
『ソサイチ』ルールは?代表選手はどんな人がいる?競技人口や歴史について紹介

近年、サッカーやフットサルとはひと味違った新しいスタイルのフットボールとして注目を集めているのが「ソサイチ(Football Society)」です。

今回は「ソサイチ」とはどんな競技なのか、基本的なルールや使用されるコート、注目の代表選手たち、競技の歴史、さらには競技人口や魅力について詳しく紹介していきます。

目次

「ソサイチ」とはどんな競技?

「ソサイチ」とは、7人制から9人制で行うサッカーに似た競技です。名前の由来は「Football Society(社交的なサッカー)」で、ポルトガル語で「フッチボウ ソサイチ」と発音します。

南米やブラジルで発展してきたスポーツで、11人制サッカーとフットサルの中間のような競技。スピード感とテクニックが求められ、試合の展開もテンポが速く、観ていてもプレーしていても楽しい競技です。

出典元:TAKAHARU NAKAGAWA

ブラジルではプロリーグも存在するほど人気で、プロサッカー選手がオフシーズンにプレーすることもあるそうです。

「ソサイチ」の基本ルール

ソサイチにはサッカーとフットサルのルールを融合させた、独自のルールが存在します。

出典元:ゼットフットサルスポルト北海道苫小牧スタジアム

ここでは、一般的に採用されている基本ルールについてまとめました。

試合人数1チーム7人(GK含む)
試合時間25分ハーフ(計50分)/大会によっては変動あり
交代自由交代制(再出場も可能)
オフサイドなし
ファウル数制限原則として累積ファウルによるフリーキックはなし
キックイン方式タッチラインを割ったボールは手ではなく、足でプレー再開
バックパス制限GKへのバックパスに関する制限あり(ルールは大会ごとに異なる)

使用される用具やコートの特徴について

ソサイチで使用される用具やコートは、通常のサッカーとはやや異なります。

コートの特徴

ピッチの大きさは横30〜40m✕縦50〜60m程度ですが、大会により変動する場合があります。

ゴールサイズは横5m×縦2.2mでジュニアサッカーゴールと同じサイズを使用し、屋外施設を中心とした人工芝のコートでプレイされます。

使用するボール

ボールのサイズは5号球で、通常のサッカーボールと同じですが、一部大会ではグリップの良い専用球が使用されることもあります。

シューズ

スパイクは禁止されていることが多く、トレーニングシューズ(トレシュー)やターフシューズが主流となっています。

注目すべき国内外の代表選手たち

ソサイチにはサッカー経験者や元プロ選手が多く参加しており、非常にハイレベルなプレーが見られます。この見出しでは、注目の選手を国内外からピックアップして紹介します。

①星野昴(ほしの すばる):日本

  • ポジション:ゴールキーパー
  • 特徴:鋭い反射神経と安定感のあるセービングが武器

星野昴選手は、ソサイチの全国大会で優勝・MVP受賞歴を持つ日本屈指のゴールキーパーです。フルタイムで働きながらも日々トレーニングを積み重ね、競技と社会人生活を両立している姿が多くの共感を呼んでいます。

過去には日本代表として国際大会でも活躍しており、「ソサイチで世界を知りたい」と語るその真摯な姿勢は、競技の発展にも大きく貢献しています。

②レアンドロ・ダミアン(Leandro Damião):ブラジル

  • ポジション:フォワード(元プロ選手)
  • 経歴:元ブラジル代表、川崎フロンターレ(Jリーグ)でMVP・得点王

Jリーグでの活躍が記憶に新しいレアンドロ・ダミアン選手。ブラジル国内ではソサイチのイベントや大会にも積極的に関わっています。

プロサッカー選手としての実績を持ちつつ、ソサイチの普及活動にも精力的で、「もっと多くの人にこの競技の魅力を知ってほしい」と語っています。
ブラジルでは、プロ選手がトレーニングやオフシーズンの競技としてソサイチをプレーする文化が根付いているんだとか。

③リカルジーニョ(Ricardinho):ポルトガル

  • ポジション:ウィング/アタッカー(フットサル出身)
  • 経歴:ポルトガル代表(フットサル)、FIFAフットサル年間最優秀選手 6回受賞

「マジシャン」の異名を持つフットサル界のレジェンド・リカルジーニョ選手。フットサル引退後に、ソサイチ関連イベントへの出演やエキシビションマッチへの参加を通じて、ソサイチの世界にも影響を与えています。

圧倒的なテクニックと空間認識力を持ち、リカルジーニョ選手の影響でソサイチに関心を持つ若手プレーヤーが増えているというほど、象徴的な存在です。

「ソサイチ」の歴史

ソサイチの起源は1950年代のブラジルに遡ります。 当時、都市部でサッカーをプレーできる広いスペースがなかったことから、よりコンパクトなフィールドでプレーできる形として誕生したと言われています。

出典元:AC.HAKATA channel

その後、ブラジル国内では地域リーグや草サッカー文化として広がり、徐々にアルゼンチンやチリ、ウルグアイなど南米全体に普及。

 2000年代にはヨーロッパやアジアにも広まり、日本でも2012年に「一般社団法人日本ソサイチ連盟(JLSA)」が設立され、本格的な普及が始まりました。

日本と世界の競技人口は?

ソサイチの競技人口は、世界的に見ると拡大傾向にあり、推定でブラジルでは約100万人以上と言われています。

また、アルゼンチンやチリなど南米諸国では約50万人以上、ヨーロッパではイタリアやスペインを中心に約30万人。アジアでは日本や韓国、タイなどで約10万人程度と言われています。

日本ではまだ発展途上ですが、JLSAの推定によると2〜3万人ほどが定期的にプレーしているとされており、 特に20代〜30代の男性が中心のようです。最近では女性プレーヤーや学生チームも増加しているといいます。

「ソサイチ」の魅力や注目ポイント

ソサイチの魅力は、なんと言ってもそのスピード感とテクニカルなプレーではないでしょうか。 7人制でピッチが狭いため展開がとても速く、選手1人1人の判断力と技術が求められます。

出典元:リゼム LIZEM CHANNEL

また、自由な交代やオフサイドの廃止といったルールにより、エンターテイメント性が高いのも特徴ですね。 観戦者にとってもテンポがよく、見ていて飽きが来ないスポーツです。

まとめ

ここまで「ソサイチ」とはどんな競技なのかについてご紹介しました。

サッカーとフットサルの「いいとこ取り」なソサイチ。国内外で実力派の選手たちが活躍しており、今後はさらに競技人口が増えることが予想されています。

気軽に始められる環境も増えてきているので、気になる方は挑戦してみてはいかかでしょうか。

スポーツの話題をドカンと全部盛り!
あなたの「知らなかった!」がここにあるかもしれない。有名なスポーツからニッチな競技まで、雑学や見どころをお届け中!

目次