サッカーのダイナミックさと、ゴルフの戦略性を融合した新しいスポーツ「フットゴルフ」をご存知でしょうか。世界各国で注目を集めており、日本でも競技人口が年々増加しているようです。
今回は、未経験者でも始めやすいと言われているフットゴルフのルールや、歴史に代表選手、魅力まで調査しました。ぜひ最後までご覧ください。
「フットゴルフ」ってどんな競技?
フットゴルフは、サッカーボールを使ってゴルフのようにコースを回り、なるべく少ないキック数でカップにボールを入れることを競うスポーツです。2008年ごろにヨーロッパで誕生し、現在では国際的な競技大会も開催されるほど注目を集めています。
出典元:カミナリの記録映像【公式】
競技のスタイルはまさに「サッカー×ゴルフ」。サッカーの技術が活かされるのはもちろん、ゴルフのようなコースの地形を読む力や戦略的な判断も重要。運動能力だけでなく、正確なコントロールや判断力も求められるのが特徴です。
フットゴルフの基本ルール
フットゴルフのルールはゴルフと似た形式で進行しますが、ただ蹴るだけでなく地形や風、障害物、芝の状態などを読むことが求められます。
出典元:OHK公式チャンネル
- 1ホールごとにティーエリアからサッカーボールを蹴ってスタート
- ゴルフ同様、最終的にカップに入れるまでのキック数がスコアになる
- 原則として1ホールで最小キック数を目指す
- 18ホールのコースが主流(9ホールの場合もあり)
- ボールは完全に停止してから蹴る(ドリブルは禁止)
- 他のプレイヤーのボールに当てることは禁止
- OB(アウト・オブ・バウンズ)やウォーターハザードへの対応もゴルフと類似
使用される用具やコートの特徴について
フットゴルフは、特別な道具がほとんど不要です。誰でも気軽に始めやすく、かつ自然の中でのびのびとプレーできるのがフットゴルフの魅力の1つです。
出典元:IMP.OFFICIAL
使用される用具
使用される道具は下記です;
- サッカーボール(5号球):競技用に適したもの。濡れにくい素材や安定した弾道が出せる製品が好まれます。
- シューズ:スパイクは禁止されており、トレーニングシューズやフットサルシューズなど芝に優しい靴が使用されます。
- 服装:基本は襟付きのシャツやポロシャツ、ハーフパンツ。ゴルフの服装に似たスタイルが主流です。
コースの特徴
コースの特徴は下記です;
- 多くの場合、既存のゴルフ場のコースを利用してプレーされます。
- 1ホールの距離は30~200メートルほどで、全18ホールの合計距離は2000〜3000メートルに達します。
- ゴルフ同様にバンカーや池、木、起伏といった障害も存在します。
- ホール(カップ)は直径50cm、深さ30〜40cmほどで、ボールがしっかり収まるサイズです。
注目すべき国内外の代表選手たち
フットゴルフは世界中にトッププレイヤーが存在し、プロとして活躍しているプレイヤーも多数います。日本でも国際大会で活躍する選手が増加。
フットゴルフにはFIFG(国際フットゴルフ連盟)が主催するランキング制度があります。毎年各国でポイント対象大会が開催され、上位選手は世界選手権(ワールドカップ)に招待されるのです。そんな国内外の注目選手をご紹介していきます。
①Ben Clarke(ベン・クラーク):イングランド
イングランド出身の世界的なトッププレイヤー。強靭なフィジカルと正確なロングキックを武器に、数々の国際大会でタイトルを獲得。現在はFIFGランキングでも常に上位に位置し、世界中のフットゴルファーの目標とされる存在です。
②Matías Perrone(マティアス・ペローネ):アルゼンチン
2018年のフットゴルフ・ワールドカップ(ワールドチャンピオン)優勝者。精密なショットと戦略的なプレーで知られており、フットゴルフの普及にも尽力している人物です。
③小林隼人(こばやし はやと):日本
元サッカー選手で、現在は日本のフットゴルフ界を牽引する代表的な存在。正確なショットと冷静な判断力が武器で、2023年のフットゴルフワールドカップでは日本人最高順位を記録しました。
戦略性の高いプレーを得意とし、指導者としても後進の育成に尽力しています。
フットゴルフの歴史
フットゴルフは2008年、オランダで誕生したとされています。サッカー選手たちがトレーニングやリハビリ、余暇のリフレッシュを目的に「ゴルフ場でサッカーボールを蹴って遊んだ」ことがきっかけでした。
出典元:ワールドマイナースポーツ
その後、ルールが整備され、2012年には国際フットゴルフ連盟(FIFG)が設立。現在では世界40か国以上が加盟し、国際大会も定期的に開催されています。
また、ワールドカップは2012年に初開催され、2023年には日本でアジアカップも開催されました。
日本と世界の競技人口は?
現在、フットゴルフの競技人口は世界でおよそ20万人以上とされ、特にヨーロッパや南米、アメリカで人気が拡大。ヨーロッパでは競技会やリーグが整備され、プロ選手として活動する人も多数います。
日本ではJリーグOBや元サッカー日本代表選手などの参入をきっかけに注目され、2020年代に入ってから急速に競技者が増加。日本での競技人口は5000〜8000人と言われており、世代としては20〜40代が中心。
出典元:おじさんだけど、遊んでもいいですか?Presented by CHAP UP
年齢性別問わずできるため、親子イベントやジュニア育成プログラムもスタートし、10代の選手も増えているそう。
フットゴルフの魅力や注目ポイント
フットゴルフは道具がサッカーボールのみで、誰でも始めやすいところが魅力の1つです。
また、サッカーの技術を活かすことができ、自然の中でプレーする開放感や戦略を立てながら進む面白さ、そして何よりも仲間との交流を楽しめることが、多くの人を惹きつけています。
体力よりもテクニックや集中力が問われるため、年齢や性別に関係なく長く続けられるのもポイントです。
出典元:KSB瀬戸内海放送
まとめ
フットゴルフはサッカーとゴルフの良いところを融合した、誰でも楽しめる新感覚スポーツです。ルールもシンプルで始めやすく、プロ選手の技術や戦略を見て楽しむこともでき、今後さらに注目が高まることが期待されます。ぜひ一度、フットゴルフの魅力を体験してみてはいかがでしょうか。